2人のノーベル賞受賞者を生んだ岐阜県飛騨市神岡町でのニュートリノ研究の施設に、富山のものづくり技術が貢献していた。ノーベル物理学賞に決まった梶田隆章・東京大宇宙線研究所長が実験した観測装置「スーパーカミオカンデ」の前身「カミオカンデ」の地下タンクは、産業機械製造の北陸精機(魚津市道坂、谷口直樹社長)が造ったものだ。カミオカンデは小柴昌俊東京大特別栄誉教授がニュートリノ観測に用い、ノーベル物理学賞につながった。
 カミオカンデは神岡鉱山跡の地下千メートルに造られた。水3千トンを張った円筒形タンクの内側に光センサーを設置し、ニュートリノが水とぶつかったときに出る光を捉える。
 タンクは高さ40メートルで、1983年に完成した。トンネルで材料を運び、技術者10人が曲面加工や溶接を行って水圧に耐えるタンクを造った。現場監督を務めた同社の谷口貞夫会長(77)は「工事には3年かかった。現場は真っ暗でガスが出る可能性もあり、安全には普段の3、4倍気を使った」と振り返る。
 カミオカンデと、梶田さんが実験で成果を挙げたその後のスーパーカミオカンデにより、神岡はニュートリノ研究で世界の中心地となった。谷口会長は「技術が認められ、ノーベル賞の研究に関われたことをうれしく思う。宇宙線研究は神岡でさらに発展していくだろう」と話している。
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